加齢による老眼や白内障で、文字が読みにくい中年や高齢者のために開発いたしました。
老眼により「ぼやけ」ても文字の形を認識しやすい。
白内障による文字の「かすれ・チラつき」を極力抑える工夫をいたしました。
もちろん若い方にも、可読性の高い美しい書体として違和感なく受け入れられるデザインです。
UD 明朝の有効事例
従来、明朝体では不得意とされてきた横組みの文章や、小サイズでの組版に最も威力を発揮します。
また、ちらつきの少ない特長を活かし、理路整然とした紙面に、縦組み横組みを問わずご使用いただけます。約款・取扱説明書・辞書・大活字本に使用した事例 (PDFファイル)
約款・取扱説明書・辞書・大活字本に使用した事例 (PDFファイル)
UD明朝R・かなA使用例 |
UD明朝M・かなA使用例 |
UD明朝D・かなA使用例 |
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文庫本に使用した事例 (PDFファイル)
UD明朝R 標準かな/かなA 比較
11ポイント ベタ送り |
UD明朝R 標準かな/かなA 比較
11ポイント 字間調整 |
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UD明朝M 標準かな/かなA 比較
11ポイント ベタ送り |
UD明朝M 標準かな/かなA 比較
11ポイント 字間調整 |
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UD明朝D 標準かな/かなA 比較
13ポイント ベタ送り |
UD明朝D 標準かな/かなA 比較
13ポイント 字間調整 |
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UD明朝書体一覧ページへ
UD 明朝の基本コンセプト
- 大きくデザインされた視認性を高めた文字
- 線率(縦横線の比率)を見直したちらつき感のない目にやさしい文字
- 可読性を考慮した仮名
- 紙印刷のみならず様々な媒体や電子機器などの画面表示にも対応
開発の背景
以前は主に紙に印刷されていた文字も、最近では紙以外の様々な媒体に印刷されたり、電子機器などの画面で表示されたりと、使用場面が多種多様になっています。また、高齢化やユニバーサルデザインの考え方により、年齢に関係なく見やすく読みやすい文字が求められており、UD ゴシックなどのフトコロが広く明るい書体が業界を問わず浸透しつつあります。一方でDTP業界などからはユニバーサルデザインの組版を実現しつつ、様々な書体を使用して組版に変化や文章組みに品格を持たせたいといった声が数多く寄せられていました。
このような背景のもと、多種類の媒体に対応し、かつ視認性・判別性・可読性に優れた書体、「UD明朝」を開発しました。
デザインの特徴(漢字)
1. 文字のフトコロを広くし、小サイズの文字の視認性を高める
様々な媒体や文字サイズの使用でも文字の識別を容易にし、文字の潰れを避けるために、字形に影響のない範囲でできるだけ文字のフトコロを広くし、文字を大きく見せています
2. 縦横線の比を小さくすることで、ちらつきをなくす
縦横の画線の比率を従来の明朝よりも小さくしています。このことにより文字のコントラストを少なくし、文字のちらつきをなくすことで視認性を高めています
3. 上下左右の画線と文字の大きさを可能な限り揃え、縦・横組みの並びを良くしています
縦横の画線の比率を従来の明朝よりも小さくしています。このことにより文字のコントラストを少なくし、文字のちらつきをなくすことで視認性を高めています
4. 起筆・終筆などのエレメントの大きさを控えることにより、画線の長さを損なわず字体を明瞭・明確にしています
文字のフトコロを広くとり、縦横の画線の比率を小さくすることで、長体・平体などの文字変形にも耐える
デザインの特徴(仮名)
使用場面に応じて使い分けられる2 種類の仮名を用意しています
■ 標準かな
フトコロを広くして縦・横並びの良い仮名です
可能な限り方形で漢字との違和感のない図形にし横組みの視認性を高めています
■ かなA
縦組み、文章組みに適した可読性の良い仮名です
上から下へ視線の流れを容易にするために仮名の連綿を意識した字形となっています
その他非漢字
高さを漢字に近づけ、横組み時の並びを良くしています
UD 明朝かなA の英数字は仮名とマッチするよう標準版よりもやや小ぶりにしています
標準かな用英数字
かなA 用英数字